【コラム】景気が不安定な時に捨てたほうがいいもの3つ
2020年4月22日(水)
テーマ:日常の雑感、発見、出来事
景気が不安定な時に捨てたほうがいいもの3つ。
結論から書かせてください。
・捨てたほうがいいもの
1.見栄
2.外聞
3.過去の栄光
この3つです。
当然でしょと思いました?
でもこの3つ、頭ではわかっても行動に移すのは大変なんです。
説明させてもらいますね。
~~~
私は2000年創業なので、第三次平成不況期の開業となります。
また今までの約20年の間にいくつかの経済ショックを経験しました。
その間、顧客の栄枯盛衰を見てきました。
自社の経営の栄枯盛衰も。
自社の設備については、売った捨てたは数えたらキリありません。
例えば、車は2回売ってます(笑)
先輩経営者がたくさんおられる中でまだまだですが、
それでも少し見えてきたものがあるように思います。
それは「景気が不安定な時に捨てたほうがいいもの」。
私が感じるベスト3が上に書かせてもらった
1.見栄と外聞
2.過去の栄光
3.感情の起伏
です。
ここから書く内容は大前提として【生き残ってなんぼ】の思想が
根底にあると思ってください。邪道なこと書くかも…。
また数年前から私、トレーダーもやっています。チャート見ながら取引するやつですね。
そのトレード仲間たちの生き様を見てきたのも影響していると思います。
あの人たちは究極のひとり社長。経営者よりリスクをとってやっているかもしれません。
ほんと厳しい世界です。
話がそれましたが説明に入ります。
~~~
1.見栄と外聞 について
それまで何人雇っていたとか、どれくらい取引先があったとか。
売上も、オフィスも、自動車、設備も。
特に「規模」が社長を狂わせます。
社長の見栄は、多くがこの「規模」というやつが関係しているように思えてなりません。
どうしても「維持」しようとする。減らそうとしない。
なぜか?それは「見栄と外聞」が関係していると思います。
知人からどう見えるか、同業からどう見えるか、取引先からどう見えるか…。
規模を小さくしたら陰でどんなことを言われるか…。
これ、気にしていると生き残れません。
人それぞれ考え方があって価値観があります。
もし世の中に「社長道」があるならば、私の感じるところは邪道、人でなしかもしれません。
でも思うのです。
見栄は捨てましょ。規模も維持しなくていい。
雇用も維持しなくてもいい。
※対策としての雇用調整助成金等を利用した後で。無策での話ではないです。
オフィスも要らないなら捨てましょ。
車も必要ですか?(顧客のもとにガンガン営業いけますか?)
車をなくしたら駐車場も解約できませんか?
設備も売れませんか?
売上は下がるでしょう。
取引先も減るでしょう。
でもそうやって【時勢に応じて変化しながら生き残ってゆく】ほうが大事だと思いませんか。
自分自身でも「規模縮小したくない」という方がおられると思います。よくよく気持ちはわかります。
でも【生き残ってなんぼ】だと思いませんか。
~~~
2.過去の栄光 について
見栄と外聞に似ていますが、正確には違います。
100%の割合で「社長自身の気持ち」が関係してくる部分ですね。
過去の栄光が邪魔をして規模縮小が許せない。
過去どんな成功があった、何人雇ってどれくらいの規模だった。
メディアにとりあげられて、掲載や出演をした。
周りから「あなたすごいね、さすがだね」「★★社長は優秀ですよね~」と言われてきた。
学生時代の友人からは「★★くん(さん)、すごく大きくやっているらしいよ~」と言われている。
だから、規模縮小が許せない。
これも捨てたほうがいいと感じます。
この話は、わかる人はわかる、分からない人には全く分からない感覚かと思います。
自分が人生を歩む理由の大きなウェイトを「仕事」が占めている人は、過去の栄光が邪魔しやすい。
生きる理由とも言えるかもしれません。
仕事が占めるのが悪いとは言いません。そもそも私もそのクチですので(苦)
ということで、過去の栄光なんて、忘れましょ。
事業のカタチがどうであれ、規模がどうであれ【あなたが光る方法は必ずあります】。
それを見つけましょう。
~~~
3.感情の起伏 について
景気が低迷する可能性が高いとき、不透明なとき、銀行口座の残高は普段以上に振れ幅が大きくなります。
入金が減った月は、少なくとも1ヶ月間は減った状態の残高で過ごさなければなりません。(多くの場合は)
こういう状況だと社長の気持ちは不安定になります。ずっと不安な心理状態なので自然とそうなりますよね。
その結果、出てくるのが「感情の起伏」です。感情の起伏がある状態での会社経営、といっても良いです。
不安で不安で仕方ない。
だから何かしなきゃと思って、考えるけども、そうそういい考えが浮かぶわけではない。
不安が大きくなると、自然と感情の振れ幅も大きくなります。
そんな時には冷静さを欠いた判断をしたり、スタッフに対して普段しないであろう態度を示したりします。
スタッフの歩く音がお金の音に聞こえたりします。
さすがにチャリンチャリンとは聞こえませんが、スタッフの一挙手一投足が気になって仕方なくなります。
それまで目につかなかったものに急に気づいて、注意したり、直すよう指示したり。
社長の感情の起伏が大きければ大きいほど、会社の経営の起伏も大きくなります。
銀行口座の残高=社長の感情の起伏=会社経営の起伏
という式が成り立ちます。
良くなればいいのですが、多くはその逆。
悪くなり続け、良いほうに転換できず廃業するケースも。
景気が低迷しても、先行き不透明でも、口座残高が減っても、社長は感情経営をしてはいけません。
淡々と情報を集め、冷静な思考で判断し、行動に移してゆく。
経営は、景気がどうであっても、判断ひとつで失敗する恐れがあります。
ましてや景気低迷期に、冷静さを失った、感情に基づいた経営をやっていたら、どうぞ失敗させてくださいと言っているようなもの。
どんなに不安でも、感情の起伏は捨てるほうが良いと私は思います。
淡々と情報を集め、冷静に判断し、コツコツと対策を積み重ねてゆく。
今のような情勢下だと、特に気をつけたほうが良いと思います。
~~~
以上、景気が不安定な時に捨てたほうがいいもの3つでした。
根底に【生き残ってなんぼ】の思想を置いたうえで書かせていただきました。
新型コロナウィルスの流行によって、経済は一時的か長期か分かりませんが低迷期に入るでしょう。
でも【生き残って】ゆかねばならない。
読んでくださった方の参考になりましたらこの上なく嬉しいです。
投稿者:崎田 和伸