存在する意義
2016年7月15日(金)
テーマ:お仕事に対する考え方
先日、ある相談者さまがお越しになりました。
その時に思ったこと、書き留めておきたいと思います。
その方は、建設業の一人親方。
下請構造の真ん中に位置する個人事業主です。
構造の一つ上の会社に騙され、売掛金の回収ができない。
ある日、その会社は無くなった。
でも下請けや仲間の分は絶対に払ってやりたい。
がんばって、がんばって、現場をこなし、汗を流し、お金を作って、全部支払った。
確定申告するのに、毎月、税理士に帳簿を持って行った。
毎月2万円以上支払った。決算の時期には10万以上支払った。
でもある日、税理士からの連絡が途絶えた。
事務所へ行ったら、事務所が無くなっていた。
預けていた伝票も無くなっていた。
それでも頑張った。
そして彼は言います。
「少し落ち着いたので、今度は大きな仕事をするために、会社にしたい」。
「社長になって、皆が幸せになる会社にしたい」。
わたしは彼に言いました。
「もう大丈夫。一緒に歩いてゆきましょう。」
わたしはちょっと涙ぐんでいました。不思議です。
あのね。その時、思ったんです。
ウチの法人は、この人をお手伝いするために存在しているんじゃないか、と。
「もう、大丈夫。」
この言葉を彼に言うために、ウチは存在しているんじゃないか?
この言葉を恒久的に実現するために、ウチは存在しているんじゃないか?
ずっとずっとそう在り続けるために歩き続けるだけ。
雨の日も、風の日も、嵐の日も、変わらず、がんばってゆこうかな。
この仕事をやってて良かった。
投稿者:崎田 和伸